SHERBET 「Your Choice」
90年代中盤以降に日本のインディーズシーンでメロディックなパンク勢が台頭してきた頃に Hi-STANDARD とともにシーンを引っ張ってきたバンド、それが SHERBET だ。横浜で結成されたスリーピースバンドで、低音でがなるように歌うベースの岡田氏と高音域歌うでギターの渡辺氏のコンビネーションが絶妙。ドラムの片山氏は SPICE OF LIFE というレーベルを設立して GREEN GIANT や OATMEAL などの 7インチを精力的にリリース。単体作品のほかにも 「Scum」(1995)「Something Else」(1996)「A Short Story」(1996)「Making Up The New Lines」(1998) と良質のコンピレーション盤を連発してシーンの発展に大きく貢献していた。
SHERBET は snuffy smile からシングルをリリースした後、Hi-STANDARD の横山健氏のレーベル Pizza Of Death から 1996年8月にファーストアルバム 「Sherbet」 をリリース。これがまた傑作で、同じく Pizza Of Death から 1997年2月に発表された HUSKING BEE の 「Grip」 とともに初期メロディックパンクムーブメントの金字塔。個人的にはこの 2枚とに GREEN GIANT の 「Under The Sky」 を加えたい。ただし、これは 7インチ(3000枚限定?)だし現在では入手が難しいので聴くことができる人は限られるのが残念。
SPICE OF LIFE から音源をリリースしていたバンドたちはライブもよく一緒にやっていたし年に一回くらいはメンバーを入れ替えてコピーバンド大会とかをやっていたくらいに仲がよく、そういった仲間意識がシーンの盛り上がりを象徴していたように思う。1996-1997年頃のライブは 200人くらいのライブハウスでも当日券で余裕で入場できたし、まさにこれから!という意識がやっている側にも見ている側もあった。
今回取り上げた 「Your Choice」 は 1998年の解散ライブ直前にリリースされた 1曲入りシングル。700円で 10000枚限定。シーンをここまで盛り上げておきながらバンドの解散を決定し、それぞれが新しいバンドを結成することが決まっていたこの時期になんとも意味深なタイトルではあるが、歌詞の内容は前向きで、楽曲も2人のボーカルがうまく絡んでこれぞ SHERBET の真髄というべき最高傑作に仕上がっている。
解散ライブは地元横浜の Club24 でオールナイトイベントとして GREEN GIANT、HUSKING BEE、BACK DROP BOMB、そして九州から駆けつけた SCREAMING FAT RAT といった SPICE OF LIFE ゆかりのバンドが大集合して行われ、300人の観客とともにバンドの終焉を見守った。こののちメンバーは 6月くらいから REACH や THUMB といった新しいバンドで再出発。1997年 7月に下北沢 Shelter での CAPTAIN HEDGE HOG のファーストアルバムレコ発ライブには HUSKING BEEとともに REACH、THUMB、そして SHORT CIRCUIT が対バンドをつとめて仲良し振りをアピール。古くからのファンの余計な心配を吹き飛ばしてくれた。
それから 5年。このシーン界隈でも多くのバンドが解散し結成されてきた。もちろんこの当時から残って一線で活躍しているバンドもいるけど、先日 Pizza Of Death の 横山健氏のコラム で発表があった Hi-STANDARD の難波氏の脱退の事実が物語るように時代の変化を感じずにいられない。おっさんくさいことを言うようだけど 1996年から1998年にかけてのメロディックインディーズシーンのなかでリスナー、オーディエンスとして参加できたことをうれしく思う。もう、ここまでライブバンドに熱くなれることはこの先ないかもしないのだから。





Comments
まったく同感です。僕は当時、高校生でハイスタ、シャーベットにあこがれバンドをやってました。「ライブ生」でのシャーベットは、本当にかっこ良かった!あのモヒカンの髪型をまねして自分もシャーベット気分でバンドやってました。懐かしい。あの頃聞いてた音楽は、忘れないし、今でも聞いてます。自分の子供にも聞かせたい最高のCDが、その時代のインディーズバンドが多い。バンドもっかいやってみっかな~。
Posted by: 甲州丸 | 2004.04.24 at 12:30
SHERBET が活動していたときはまだまだ小さなムーブメントでしたが、あの時代独特の雰囲気というか勢いはいまだに忘れられません。わたしもたまにあの頃の音源を聴いてます。たぶんこれからも聴きつづけると思いますね。
Posted by: いかんともしがたい | 2004.04.24 at 15:20
本当に同感ですね。
今でもこうやってSHERBETとかGREEN GIANTとか
OATMEALとか聞いてる人がいるんだってわかって
すっげー嬉しいです。
自分にとってもあの時代のメロディックインディーズシーン
にいられてよかったって思ってます。
音楽にあれほど熱くなれた時はなかったです。
これからも聞き続けていくよ絶対!!
Posted by: 愛知 | 2004.04.25 at 22:43
やはりあの時代のあの周辺の音楽シーンを覚えている・忘れなれない人はわたし以外にもたくさんいるのですね。というか愛知さんってひょっとしてあの頃にバンドをやっていたんですか?有名どころでは CIGARETTEMAN とか NOBODYS とかが愛知周辺出身だったと思いますが、この二つはわたしも大好きでした。CIGARETTEMAN はライブを観る機会がなくっていまでも悔やんでいます。出る出るといっていたアルバムも結局出なかったみたいですし。
わたしの知らないバンドでもいいバンドはたくさんあったと思います。あのころのバンドはホントに勢いがありましたからね。
Posted by: いかんともしがたい | 2004.04.26 at 12:19