輸入権: シンポジウムに参加してきました
シンポジウムに参加してきました
5月4日に 新宿ロフトプラスワン で開催された 選択肢を保護しよう!! 著作権法改正でCDの輸入が規制される? 実態を知るためのシンポジウム に参加してきました。13:00 スタートだったのですが余裕を持って 11:30くらいに会場に着くとすでに 15-6名ほど並んでました。それからも人は増えつづけ、キャパシティ 180人の会場はかなり込み入っていてこの問題への感心の高さを垣間見れました。はじめのほうに入場したのでわからないのですが、ひょっとしたら会場に入れなかった人もいたのかもしれません。
今回のシンポジウムの目的は 輸入権の実態について知ろう という趣旨でしたので、このレポートも輸入権のどこが問題になっているのかを中心に書いていきたいと思います。数字などのデータはすべてシンポジウムのトークの中で出てきたものです。
現在の CD/CCCD の販売状況
| 国内邦楽 | 1億7000万枚 |
| 国内洋楽 | 7000万枚 |
| 輸入盤洋楽 | 6000万枚 |
| 還流邦楽CD | 68万枚 |
当初輸入権はアジア諸国で安い値段でライセンス販売されている日本人アーティストの作品を日本に輸入して販売することを禁止することを目的にレコード会社が制定に向けて動き始めました。去年は 68万枚の CD/CCCD が日本に入ってきて、国内盤が 3000円のものがディスカウントショップで 2000円程度で販売されました。上の表にも書きましたが国内邦楽の販売枚数が 1億7000万枚ですからおよそ 0.4% ですね。ちなみにこういった邦楽の海外ライセンス盤には 「日本への輸入禁止」 といったことが書かれているのですが法的には無効らしいです。
そして今年 3月、輸入権を行使すればアジアからの還流 CD/CCCD だけでなくヨーロッパや北米からの輸入盤も規制の対象になる得ることが明るみになり問題が表面化しました。6000万枚の輸入盤のうち、約 40% が 5大レコード会社の輸入セクションが並行輸入してレコード店に卸し、残りの 60% をほかのディストリビューターがインディーズレーベルなどの CD を扱っているとのこと。つまり、68万枚の CD/CCCD の規制をするだけかと思っていたら 6000万枚の洋楽輸入盤までレコード会社のほうでコントロールしようというわけです。
一般的な感覚として輸入盤 CD は 1800円くらいですが、国内洋楽盤は 2500円くらいですね。値段の安い輸入盤を買い求めるリスナーも多くいるのに輸入権が施行されてしまうと、国内盤の CCCD しか販売できなくなるかもしれない状況が発生する可能性があります。いまのところ輸入権を行使しても 「そういう輸入盤の規制はしない」 という発言があるようですが、RIAA (全米レコード協会) が日本への並行輸入を何とかしたいというパブリックコメントがあることも判明し、そうなるとアメリカ本社の資本も入っている日本の大手レコード会社がなんらかの対応をすることも十分に考えられることです。
ちなみに話はすこし横に逸れますが、7月から 日米租税条約 というものが施行されます。
これは日本とアメリカの企業が合資している会社で、どちらか資本率が 50% を超える場合は原盤印税などはそちらの国の企業に納められるというもの。たとえば東芝 EMI はアメリカのキャピトルレコード (イギリスの EMI のアメリカにある子会社) の資本が 50% 以上入っているらしいので、東芝 EMI からリリースされる洋楽 CD の売上でもお金はアメリカに入るということになります (←ここら辺はうろ覚えなのでひょっとしたら勘違いしているかも)。この資本率、日米間では 50% 以上だけど、英米間では 80% となっているようです。
参考リンク
- owner's log 発起人 高橋健太郎 氏のブログ
- Dubbrock's Dublog 発起人 藤川毅 氏のブログ
- 音楽配信メモ シンポジウムをネットラジオで配信
- benli 輸入権に積極的に取り組む弁護士 小倉秀夫 氏のブログ
- 新宿ロフトプラスワン 会場を無料で貸してくれた日本ライブシーンの本拠地
- Snakeman Show 夜のイベントの入り時間を遅くしてまでシンポジウム開催に協力してくれた元スネークマンショー 桑原茂一 氏のブログ





Comments
すみません、間違って違うエントリからトラックバックを打ってしまいました。「ミュージシャンのP2P意識調査」の方のトラックバックは削除しておいていただけないでしょうか。お手数をおかけして本当に申し訳ありません。
それと、シンポジウムへの参加お疲れ様でした。非常に分かりやすくまとめられているので、とても参考になりました。シンポジウムで語られたことを知って、ますますヤバイことになろうとしているという危機感が強まりました。何とか阻止できないもんでしょうかねぇ・・・。
Posted by: Sawney Bean | 2004.05.06 at 02:17
シンポジウム、わたしは座って聴くことができたので楽といえば楽でした。ぎゅうぎゅう詰めで立っていた方たちは大変だったろうなぁ。今回のシンポジウムはいろんなところですごくいいレポートがたくさんあるのでこの件について真剣に取り組んでいる方がたくさんいると再確認できましたね。微力ながらわたしもその手伝いをしていきたいと思っています。
間違いトラックバックは削除しておきましたよ。
Posted by: いかんともしがたい | 2004.05.06 at 07:04