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2004.06.02

敗北宣言:ただのブログに生まれ変わります

なんかもうやっぱりというかなんというか。

いろいろ思うところあるわけですが、モチベーションを維持させるのがめんどくさくなりました。パブコメだなんだで国民の意見を聞いておきながらも賛成派の出した大量のコピペ意見を重視したり、国民を騙してまで法律を作ろうとしたり、結局ぼくたちなんて本当に無力だったんだといまさらながら気が付きました。

輸入権だ CCCD だ再販制度だなんて、常日頃から小さな怒りを感じていたわけだけど、怒りを持続させるのはとてもエネルギーがいる。搾り出せばまだまだそのエネルギーは出て来るんだろうけど、なんか、もう、どうでもよくなった。そういうのを抜きにしてもっと純粋に音楽を聴いていたいだけなんだ。

国民の意見が聞き入れられない国に住んでいて、リスナーの意見を踏みにじるレコード会社が正義面する時代に生きていて、そんな世の中でどれだけのひとが音楽を愛することができるんだろうか。輸入権が施行されれば、いつの間にか CD ショップには国内盤ばかりが並ぶようになる。再販制度によって高い価格で維持され、"著作権者のため" に導入されたコピープロテクト付きの音楽ばかりになる。しかしそれでも音楽を必要としているひとはそんな国内盤を買わざるを得ない。

きっと敵はそういう状況に慣らされていく国民を想定しているはずだ。長い時間をかけて、少しずつ外堀を埋めていくはずだ。そして、ぼくは誰よりも早く振りあげた拳を下ろすことにする。いずれそうなるのであれば早く楽になりたい。

思えばこの 5-6年、平均して毎月 4-5枚の CD しか買ってこなかった。中古を含めても 10枚くらいだ。だけど、国内盤となると多くても年に 2枚くらいだった。新譜で邦楽を買わないことも多い。邦楽よりも欧米の輸入盤やライブハウスで見つけたインディーズバンドの CD-R 作品を好んで買う自分にとっては CCCD も再販制度もあまり関係ないし、抜け道だらけの輸入権だってそれほど問題ではない。

もし amazon.co.jp が輸入盤を取り扱えなくなったとしても、多少の英語力があれば向こうのメジャーアーティストの作品だって個人輸入できる。そしてぼくは間違いなくそうする。多少の手間とお金と時間が掛かっても、欲しい音楽を聴くために必要なことだったら、ぼくはやる。

結局のところ、いままでも、そしてこれからも聴いていく音楽はそんなに変化しない。それだったら早く怒りをエネルギーを別のことに使うほうが賢明だ。だから今日、このブログは輸入権や CCCD や再販価格制度に反対するのを止めて敗北を宣言する。争うこと自体が無意味に思えるからだ。国民の署名が 57,040件集まり、音楽関係者が 682名集まって反対を表明しても数人の権力者に負けてしまう世の中なんだ。

半年前の 2003年12月2日にこのブログは誕生した。一番目のエントリーは 「Refuse CCCCD:CCCD に断固反対します」 だった。それからずーっと 「CCCD に断固反対している 音楽情報メインの blog なのです」 という一文をトップページに表記してきた。だけど、今日からその看板を下ろします。いかんともしがたいはただのブログになります。もちろん音楽の情報は続けていくけれど、多くのひとが気にもしていない(そしてしょせんその程度でしかなかった) Refuse CCCD というコンテンツの更新を止めます。多少は関連記事をウォッチしたり感想を書くことがあるかもしれないけれど、以前のように積極的にはエントリーできないと思う。

輸入権がどのように日本の音楽シーンに影響を与えるかは想像がつきません。でも、そういった規制の中でも自分の聴きたい CD を個人で輸入していくミュージシャンは絶対にいる。インディーズだろうとメジャーだろうと、絶対にいる。そういった人たちの作り出す音楽を聴いていきたいし、アマチュアバンドが出演するライブハウスに足繁く通い、彼らが情熱を費やして製作した CD-R を、購入していきたいと思う。きっとそういった作品に音質は期待できないだろうけれども、おもしろい音楽は、きっとそこにある。

今回のエントリーを書くきっかけになった記事へのリンク
- 音楽配信メモ
- 準備はいいかい? [ 万来堂日記 ]
- 輸入権と音楽業界と音楽 [ Sawney Bean's Cave ]
- The Trembling of a Leaf
- owner's log by Kentaro Takahashi
- 著作権法改正――「原案通り可決」の可能性高まる [ ITmedia ]
- いかんともしがたい Refuse CCCD INDEX (RIP)

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