再販制度にしがみ付きたい日本のレコード会社
音楽配信メモ さんの 記事ネタ提供スレッド に書き込まれた輸入盤事情通さんのコメントを紹介。
699 名前:輸入盤事情通 2004/11/25 17:23注目すべきは下の 2行ですね。やはりこれには今年 7月に DVD 付きの CD/CCCD は再販価格で販売しないようにと公正取引委員会に要請されたことが関係しているのでしょう。nikkei.co.jp ではすでに記事が削除されているので Google のキャッシュを見てください。
DVD付のCDがアマゾンで軒並み安くなってますねぇ。
新譜予約だと20%もですね。
レコード会社は邦楽に関してはDVD付のリリースは極力出さない方向だそうです。
ちなみにCD-EXTRAも同様だそうです。
で、これを受けて SME が 10月発売分から DVD 付き CD/CCCD を再販対象外にするという話 があったらしいのですが、残念ながら実際にはそういったタイトルは発売されていないようです。9月中旬に CCCD の撤退を急遽決定したために多方面でいろんな思惑が迷走したり、方向転換が図られているということでしょうか。
今回の輸入盤事情通さんのコメントから考えると、「DVD とセットにして再販価格から外すのではなく、再販価格に保護されるために DVD を付けるのをやめる」 というふうに捉えてしまいますね。CD-Extra まで取りやめる意味はわたしにはわかんないですけど。
ここまで再販価格にこだわるということは、日本の CD/CCCD は再販価格で高価格に維持しておかないと業界が生き延びていけないということでしょうね?同じ音楽でもダウンロード販売ではサービスによって価格が違うのに (現状では差が無いようですが、日本でも iTMS が価格差が出るはず)、CD/CCCD の価格のみ守られているというのはおかしな話ですよね。
関連エントリー
- エイベックスがCCCDでのリリースを弾力化、ソニーミュージックも追従 [2004.09.17]
- CCCD/DVD は抱き合わせ商法だった! [2004.04.17]
- CDの値段がCCCDよりも高いワケ [2004.03.08] 直接エントリーとは関係ないのだけど輸入盤事情通さんとのコメントのやり取りが刺激的でした
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いかんともしがたい 今年7月に「DVD付きのCD/CCCD は再販価格で販売しないように」と、公正取引委員会が業界団体に要請を出していたようです。DVDは再販制... [Read More]
Tracked on 2004.11.27 at 23:53




Comments
諸々事情はあるかと思いますが、再販に関してはやはりメーカー直の特約店を守るためというのが大きいように思われます。
また、レコード商組合からの圧力も当然あるでしょう。
「そんなことで消費者にとって不利益なことを」と思われる方も多いでしょうが、長年の関係というものもあり、やはり切り捨てられないんですね。
さらに、再販撤廃が、ただでさえ倒産の多い個人経営店、地場チェーンに打撃を与えることは間違いありませんから――それにより倒産や倒産危機に陥る販売店が増えると、メーカーは返品や回収の面で大きな困難を背負い込む羽目になる。
しかし、公取がDL販売に関しては再販制度の適用NGとの見解を示していても、EMIなんかはすんなりとそれを受け入れています。
それはコンテンツをユーザに提供するプロヴァイダなんかとレコード会社の関係が新しいからですね。
それによってリスクを背負うこともありませんし。
時代の流れだし、再販撤廃もしょうがないと思うんですけど、レコードメーカー的には「ドラスティックな変化より修正主義的な対応で」というところでしょうから、下手すると再販制度がなくなる頃にはパッケージよりノンパッケージの方がシェアを有していて、ユーザ的には「へえ・・・・・・」という感じかもしれませんね(笑)。
Posted by: tjy | 2004.11.27 at 13:57
> tjy さん
tjy のコメントを読んで思い出しましたが、このエントリーには確かに販売店の視点が欠けていますね。こういう 「販売店を守るため」 という意見を読むといつも自動車運転免許の教習所のことを思い出します。カリフォルニアでは 12くらいドルで免許を取得できるので、「日本で 25万円かけて 3週間合宿に行った」 と言っても誰も信じてくれませんでした。これもひとつの 「業者を守るために消費者が不利益を被っている」 例ですよね。と、今回のエントリーとは関係ないでした。
すいません話を戻します。
tjy さんの書かれている 「ドラスティックな変化より修正主義的な対応で」 についてですけど、今回の DVD 付き CD/CCCD は再販制度からはずすというのが修正主義的なやり方だと思うのですよ、いち消費者としては。全商品一斉にではなく、一部のカタログから、というのはいいチャンスだと思うのです。
将来的にノンパッケージの音楽販売がどこまでシェアを取るのかわたしには想像がつきませんが、flac のような lossless の音楽データが普通に販売されるようになったときに、パッケージ派が相対的に損をするのは納得いかないですね。
値段を下げるために再販制度を撤廃しろというわけではなく、撤廃してから世界の標準的な価格帯になればいいなぁと思っているわけです。ここらへんはタマゴが先かニワトリが先かみたいな話になってしまいますが、日本の音楽が高すぎるというのはみなさんの共通認識でしょうね、きっと。
ともあれ、次からはもっと多角的な視点でエントリーを仕上げていきたいと思います。興味深いコメントありがとうございました!
Posted by: まえだ@いかんとも | 2004.11.28 at 00:28
念のため補足です。
私は別にメーカーの肩を持つわけではないし、ギルドなんてなくなっちまった方がいいと思ってるぐらいです。
なので、昨日書いたコメントは「?」に対する状況説明で、私の意見ではありません。
ただ単に、そういう業界の構造があるという。
それと、修正主義についてですけど、メーカーには再販撤廃されないと困ることなど別にないので、自主的にそのような方向へ持っていくことは、現実的にはあまりないと思われます。
外圧を受ける、それをすることによって利益が上がる、そういうことがあった上で「修正主義的対応をとる」ということです。
ちょっと言葉足らずだったかもしれません。
Posted by: tjy | 2004.11.28 at 12:53
トラックバックありがとうございます。
意外にこの件は語られてないので「反応しようよ」って事だったんですけど。
ちなみにDVDを付けると言う行為は貸しレコード対策でもあったんですよ。音楽DVDは貸せないと言う事を利用してシングルの売り上げを伸ばせるのではないか?と言う悪魔の囁き。要するに悪知恵ですよ。まぁ元々は洋楽で始まったわけだから副産物でもあるんですけど。
貸しレコード屋はDVDを外してレンタルしてた訳ですけど、貸しているところも沢山ありますよね!
tiyさんが話しているようにレコ商の突き上げは相当なものですよ!もうほとんど体をなさない組合ですが、特約店契約と言うのを盾にもっともらしいことを付いてくる時代遅れな組合ですよ。ちょっと厳しかったかな。
Posted by: 輸入盤 | 2004.11.29 at 00:20
すいません、一つ忘れてました。
CD-EXTRAは映像なんですよ。盤の中に映像があると言う見解です。
今後はこのようなサービスを提供するならURLのみを盤に刻んで映像を確保する方向じゃないでしょうか?それなら逃げられるはずです。
Posted by: 輸入盤事情通 | 2004.11.29 at 00:24
> tjy さん
tjy さんが販売店の方かもしれないと勘違いしてしまったので上のようなレスになってしまいました。修正主義についてミスリードをしていた件への補足もありがとうございます。そうですね、現実的に考えて法の改正でもないかぎりレコード業界が自主的に再販撤廃する必要はないわけですし、販売価格が安くなって一部のリスナーが喜ぶというだけで、小売店との軋轢などのデメリットの方がおおきいでしょうね。輸入盤事情通さんが書かれている特約店などのことも含めてもうちょっと勉強していきます。
> 輸入盤事情通 さん
こういった問題を話すときにはいつも「レンタル問題」が出てきますね。わたし自身は中学や高校生の頃に何回か利用しただけなのでほとんど知らなかったのですが、そういう事情もあったのですね。ただ最近東芝 EMI なども DVD のレンタルを許可したというニュースを読んだような気がします。
ソースを探し出しました。
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041109/ccc.htm
うーん、なんかレコード/CD/CCCD の通ってきた道をトレースしていくだけのような気もしますね。日本の音楽 DVD はとくに値段が高いですし。これでまた音楽 DVD を購入する層よりもレンタルで済ます人が増えるのでしょうね。いまはまだ DVD のコピーが一般的ではありませんが、数年後にはレンタル DVD からのカジュアルコピーだらけになっているかもしれませんね。
CD-Extra はたしかに PV などの映像が収録されている場合が多いですね。CD/DVD のセットではなくても CD の中に音楽と映像が入っているから純粋な CD-DA ではないので再販対象外になるという解釈ですか。SME の ConnecteD などはすでに輸入盤事情通さんのかかれているような方式になってますね。やがて購入した ConnecteD タイトルのページが削除されてしまうことを考えると、できれば CD の中に全部を入れておいてほしいですが。
あと、できれば CD ショップの特約店契約ってどういうものかいくつか例を教えてもらえると助かります・・・・・・。
Posted by: まえだ@いかんとも | 2004.11.29 at 02:02
もう少し踏み込んで書いてみます。
邦楽は多分DVD付リリースがなくなる方向ですが洋楽は関係ないのでリリースは続きそう。またSMEはUSにリージョンフリーは止めてくれと要望を出した模様。見れなけりゃ安いDVD付輸入盤は取り合えず流通しなくなるから。
でも国内盤の価格に対しては意味は無い。
ただしレコード会社は再販だろうが非再販だろうが卸価格のコントロールは出来るわけだから関係無いと思ってるのが本音。
では特約店契約について
一言で言えば「優遇するよ」という契約。
情報だったり仕入れだったり返品だったり販促だったりリベートだったり。
グロスで仕入れ量が多くないとそもそも意味もないし契約も現在は出来ない。
メーカーとしては各県の有力ディーラー、大手チェーン店とは出来るだけ契約はしたいと思っている。なぜなら卸業者に払うよりはリベートが少ない分儲かるわけだし、傾向が掴めて販促や宣伝の精度を上げられるから。
ただし古い制度なので昔ながらのパパママショップは規模が小さくても特約店契約が延々と続いている(その殆どがレコ商会員である)
面倒な点は仕入れも返品もレコード会社単位だし、伝票もバラバラなのは作業量としては複雑。それなりの知識が必要な事も確か。
特約店契約していないと卸業者から仕入れることになる。
星光堂、ライラック商事、ジャレックス、音の岩泉、日販、東販などなど。
特約店契約に比べれば全てが劣勢。でも返品に関してはレコード会社ごとではないので楽。注文も一箇所で済むし伝票も纏まってるから楽かも。経理処理も楽だよね。
こんな感じの違いがあるかな。
Posted by: 輸入盤事情通 | 2004.11.29 at 23:33
> 輸入盤事情通 さん
詳細を教えていただいてありがとうございます。
>SMEはUSにリージョンフリーは止めてくれと要望を出した模様
個人的にこれは腹が立ちます。アメリカのレコード会社の販売努力 (価格や DVD 特典) を否定しているように思います。わたしは PC に内蔵してある DVD ドライブをリージョンフリーなのでそっちで観てますけど、リージョンコードで CD の購入をあきらめてしまう人も多いのかもしれませんね。そのうちリージョンコード 2 の 地域だけが再生できない DVD がおまけで付くようになるかも知れません。アメリカで販売されている DVD にはすでにそういった仕様のものもありますけど。
そして特約店契約についてですが、要するに古い制度のまま抜け出せないでいるということですか。CD に限らずほかの業界でもこういうリベートなどはあると思いますが、偏った優遇はを受けて消費者に不利益をかぶせるっていう構図は納得できませんね。輸入盤事情通さんの説明を読むと特約店契約のないほかの会社のほうがはるかに公正な競争をしているわけですし。
日本レコード商業組合について少し自分で調べようと思ったんですが、ネットではほとんど情報がありませんでした。こういった情報の少なさもレコ商組合の不透明さを増してますね。
Posted by: まえだ@いかんとも | 2004.11.30 at 21:52